QPtanの日記

読書日記や種々雑感、および英語や国語の効率的な学習法

センター試験・現代文の小説

なぜか思いだしたのだが、個人的に怨みのあるセンター試験の「 小説」だ。 
センター試験とは、 世代によっては共通一次試験と呼ばれていたもので、 主に国立大学を受験する際、本試験を受ける前に課されるテスト📝 👓だ。 
センター試験の国語には、現代文、古文、漢文とあり、 このうち現代文は更に評論文と小説に別れる。
評論文は、哲学的な文章を読まされるもので、形而上学、演繹、 神話、などの用語さえ押さえておけば、 問題文は論理的に書かれているので点は取りやすい。
が、小説はそうはいかない。
ワケ分からない、例えば太宰の「津軽」の一節を読まされ、「 この時の主人公の心情を説明せよ」 とか無理難題をふっかけられる。
んなもん、分かるワケがない。 
ちなみに、「蛍の墓」の著者である野坂昭如は、娘が学校で、「 この時、作者は何を思っていたでしょうか?」 という宿題を出され、娘に訊かれたので、「 編集者に早く終わらせろって急かされてたから、煩せ~ なって思ってたよ」と答えたらしい。  
また、「大意を述べろ」なんて無茶な問題もある。
これについては、安部公房(東京帝大医学部卒。小説家。 各国に翻訳され、長生きしていたら、 おそらくはノーベル文学賞を受賞しただろうと言われる。 代表作は「砂の女」)が面白いことを言っていた。
「大意なんてものはありませんよ。それが分かっていたら、 小説なんて書かないで最初から大意を書きますよ」と。
というワケなんで、センター試験の小説の問題を作る方々、 ちょっとは考えましょう。

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