インド紀行⑤②
ガ〜トと呼ばれるバラナシのガンジス川沿いにある火葬場では、沐浴する人もいれば洗濯物をする人もいる。
インド被れの旅行者の中には泳ぐ者もいる。
何をしようとその人間の勝手だが、バラナシに流れるガンジス川は汚い。
むちゃくちゃ汚い。
この後行ったリシケシという場所に流れるガンジス川はびっくりするほど綺麗だった。
同じ川でもリシケシに流れるのは上流部にあたり、また、火葬や洗濯が行われないことも川が綺麗な理由にあると思う。
バラナシにはまた日本料理屋もあった。
これはバラナシに限らず、多くのインド都市に共通して言えることだ。
理由は単純。
日本人旅行者の数が多いからである。
現地駐在員などが行く高級日本料理屋は違うはずだが、バック・パッカ〜を相手にしたそれらの店はクソ不味い。
まず、外国人旅行者たちには本物の日本料理の味などわからないからであろう。
しかし、日本人旅行者たちが紛い物の日本料理などを食べるのは私には理解不能だった。
だから当然、私は行かなかった。
が、バラナシでは例のイスラエル人の女の子たちが行きたいと言うので、「どうせ不味いよ」と要らんことを彼女たちに忠告してから渋々行った。
バラナシには日本料理屋が多数あったので、適当に目に入った店にした。
中は日本人旅行者たちで混んでいた。
彼らの多くがシタ〜ル(インドの弦楽器)やジャンベ(どこの国が発祥なのかは知らないが、手で叩く太鼓のようなリズム楽器)を持っていた。
私はメニュ〜を見ると何かは忘れたが注文をした。
ほどなくしてやって来た料理は私の予想通り不味かった。