厭世主義という言葉の訳語はpessimismだ。
pessimismはペシミズム、つまり悲観主義である。
厭世主義と悲観主義は違う。
厭世主義とは「世を厭う(煩わしく思う。忌み嫌う)」態度のことで、悲観主義とはまったく異なる。
わかり易く説明すれば、人はこの世を好きでありながら同時に心配性であることができる(つまり、厭世的ではないが悲観的)。
逆に、厭世的でありながら楽観的であることも十分可能だ。
現に、自分は楽観的と言うには程遠いいが悲観的ではない厭世家だ。
なんで、誰もこんな明らかに変な訳語を指摘しないのか不思議でならない。