インド紀行⑤⑥
ついさっき目の当たりにした、わけのわからない行為を繰り返し行う男に頭をフラフラさせながら宿へ帰ると、そこには誰もいなかった。
どこに行ったかと探し回っていると、宿屋のおじさんから彼らは宿を変えたと聞かされた。
何やら私の戻って来るのを待っていたそうだが、待てど暮らせど帰ってこないのでおじさんに言伝だけ頼み別の宿へと行ってしまったらしい。
たまたま、ゴ〜カ〜ナまでの途上で一緒になっただけだったし、彼らの中に特に気の合う人間がいたわけでもないので、私はそこにそのまま泊まることにした。
。。。
しかし、それは大きな間違いだった。
私が泊まった部屋は地べたに敷居を建て屋根を付けただけのものだったのである。
床が地面であり、寝心地が悪いなんてもんじゃなかった。
というか、まったく眠れなかった。
もの凄い数の蚊に一晩中、刺されまくったからだ。
(続く。。。)